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パーパスと経営理念の違いとは?中小企業向けにわかりやすく

この記事の結論
パーパスとは、「私たちの会社は、何のために存在するのか」という存在意義のことです。経営理念やミッション・ビジョン・バリューと同じ「経営哲学」の仲間で、どれを使うかは会社の自由です。大切なのは、パーパスを「持つこと」ではなく、実現していくことです。

「パーパス、という言葉をよく聞くようになった。でも、うちの経営理念と何が違うのか、正直よくわからない」

そう感じている経営者の方は多いと思います。横文字が増えて、かえって難しくなったように感じますよね。

この記事では、パーパスとは何か、経営理念とどう違うのか、そして中小企業はパーパスとどう付き合えばいいのかを、できるだけわかりやすくお話しします。


1. パーパスとは「会社が存在する目的」

パーパスとは|会社が存在する目的。つまり、存在意義。

パーパス(Purpose)を日本語にすると「目的」です。会社にとってのパーパスとは、会社が存在する目的、つまり存在意義のことです。

ここで大事なのは、パーパスがあることが大切なのではない、ということです。パーパスを掲げても、それを実現していかなければ意味がありません。

2. 経営理念・MVV・パーパスは、どれも「経営哲学」の仲間

どれも「経営哲学」の仲間|社訓:守るべき教え、経営理念:大切にする考え方、ウェイ:会社らしい進め方、クレド:行動の約束、MVV:使命・目指す姿・価値観、パーパス:存在する目的

パーパスは、まったく新しいものではありません。大きく言えば経営哲学の一つです。

社訓
ひとことで言うと:社員が守るべき教え

経営理念
ひとことで言うと:会社が大切にする考え方

ウェイ(WAY)
ひとことで言うと:会社らしい仕事の進め方

クレド
ひとことで言うと:社員が信じて行動するための約束(信条)

ミッション・ビジョン・バリュー
ひとことで言うと:使命・目指す姿・大切にする価値観

パーパス
ひとことで言うと:会社が存在する目的(存在意義)

時代とともに、言葉が変わってきただけとも言えます。社訓の時代があり、経営理念の時代があり、ミッション・ビジョン・バリューの時代があって、いまパーパスが注目されている。

どれを選ぶかは、会社の自由です。 経営理念とミッションはあるけれどパーパスはない会社もあれば、その逆もあります。

3. なぜ今、パーパスが注目されているのか

パーパスが注目される理由|自分たちがつくってきた課題を、自分たちで解決する。

パーパスが注目される背景には、時代の変化があります。

地球温暖化や海洋汚染など、社会の大きな課題があります。そして、その課題の一部は、企業が産業を生み出し、エネルギーを使う中でつくってきたものでもあります。

そのため、いま企業には「事業をするなら、自分たちがつくってきた課題も、自分たちで解決していこう」という姿勢が求められています。政治だけに頼るのではなく、企業一社一社が取り組まないと解決できない。その姿勢を言葉にしたものが、パーパスです。

4. 日本の会社は、もともとパーパスを持っている

日本の会社は|「世のため、人のため」が、理念にすでに含まれている。

ただ、私は、日本の経営者が横文字に振り回される必要はないと考えています。

日本人は昔から「世のため、人のため」に仕事をしてきました。多くの会社では、経営理念や社是の中に、すでにパーパスが含まれているのです。

ですから、すべての会社がパーパスという言葉を新しくつくる必要はありません。必要であれば使えばいい。それくらいの感覚で十分です。

5. パーパスブランディング:会社と社員のパーパスをつなぐ

パーパスブランディング|会社のパーパス:会社は、何のために存在するのか/社員のパーパス:私は、何のために働くのか

パーパスには、もう一つ大切な使い方があります。それがパーパスブランディングです。

パーパスブランディングとは、会社のパーパスと、社員一人ひとりの「仕事をする目的」をつなげることです。

私は、社員の方にこう問いかけることがあります。

「あなたは、何のために生きていますか?」

この問いに、自分なりの答えを見つけられた社員は、仕事にも本気で向き合います。そして、その答えと会社のパーパスが重なったとき、社員は会社に深く関わるようになります。いわゆるエンゲージメントが生まれるのです。

ただし、これは簡単なことではありません。自分が何のために生きているかを見つけるには、人としての成熟が必要です。大人になっても、その答えを持っていない人はたくさんいます。だからこそ、会社が一緒に見つけてあげることに価値があります。

6. パーパスを考える3つの要素

パーパスを考える3つの要素|自社らしい手段、ターゲット、貢献

パーパスを言葉にするときは、次の3つを考えると整理しやすくなります。

  1. 自社らしい手段:私たちは、どんな方法で取り組むのか
  2. ターゲット:誰のために取り組むのか
  3. 貢献:その結果、世の中にどんな良いことが起こるのか

この3つがそろうと、社内にも社外にも通じるパーパスになります。

7. ブランディングの4つの要素とのつながり

ブランディングの4つの要素(すべて双方向)|哲学・戦略・組織・コミュニケーションは、すべて双方向につながっている

パーパスは、ブランディングの4つの要素(哲学・戦略・組織・コミュニケーション)のうち、哲学にあたります。

  • パーパスが社員のパーパスとつながると、組織が強くなる
  • 組織が強くなると、社員の応対や発信(コミュニケーション)が変わる
  • パーパスを実現する事業の選び方が、戦略になる

そして、現場で社員がパーパスを体現する中で、パーパス自体も磨かれていきます。哲学は、ほかの3つと双方向につながっているのです。


今日からできる、3つの問い

今日からできる3つの問い|理念に「世の中のため」は含まれているか、パーパスを「手段・ターゲット・貢献」で言えるか、社員に「何のために働くか」を聞いたか
  1. あなたの会社の経営理念には、すでに「世の中のため」が含まれていますか?
  2. 自社のパーパスを、「手段・ターゲット・貢献」で言えますか?
  3. 社員に「何のために働いているか」を聞いたことはありますか?

よくある質問

Q. パーパスと経営理念の違いは何ですか?

どちらも経営哲学の一つです。経営理念は「会社が大切にする考え方」、パーパスは「会社が存在する目的(存在意義)」に重きを置いた言葉です。経営理念の中に、すでにパーパスが含まれている会社も多くあります。

Q. パーパスとミッションの違いは何ですか?

ミッションは「会社が果たすべき使命」、パーパスは「会社が存在する目的」です。重なる部分も多く、どちらを使うかは会社の自由です。

Q. 中小企業にもパーパスは必要ですか?

必ずしも新しくつくる必要はありません。経営理念にすでに存在意義が含まれていれば、それを大切にすれば十分です。社員と目的を共有したいときに、パーパスという考え方が役に立ちます。


この記事の内容は、YouTubeでもお話ししています。
▶ 関連:【経営理念と何が違う?】組織を変える企業のパーパス(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=1TZ69lGzAoQ
▶ 関連:企業理念が浸透する会社と、浸透しない会社の違い https://www.omnimosouq.jp/philosophy-penetration/

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株式会社オムニモスーク 代表 安田旬佑

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