中核概念とは?会社の考え方を、ひと言で背負う言葉
社長がひと言で言えない会社を、お客様が言えるはずがない。
ひとことで言うと

中核概念とは、
くわしく
私の講義では、ブランドの中核概念を、次の4つをまとめたものとして教えています。
- 価値観:何を大切にするか
- パーソナリティ:どんな人柄で振る舞うか
- 需要を生む理由:お客様が欲しくなる理由
- 提供価値:お客様に何を届けるか
ブランドプロミスなど、呼び方はいろいろあります。要は、これ一つで会社の考え方と姿勢を表すものです。
経営理念との違いは、向きにあります。
- 経営理念:経営に対する考え方。主に社内に向けた言葉
- 中核概念:お客様にも理解してもらうための言葉。そのままマーケティングの言葉になる
中核概念ができているかは、次の2つの問いで確かめられます。
- 中核概念がはっきりしていて、社内で理解され、共有されているか
- 会社のあらゆる意思決定と行動に、中核概念が反映されているか
よくある失敗
- 4つを全部盛りこもうとして、長い文章になる
- 社長の頭の中にだけあり、社内で共有されていない
- 決めたあと、判断や行動に使われていない
例
サントリーの「水と生きる」は、わかりやすい例です。水を大切にする姿勢と、飲み物を届ける会社であることが、このひと言に表れています。水を守るために森を育てる活動まで、同じ筋が通っています。
もし「水と生きる」と宣言しながら、社員が平気でごみを捨てていたら、お客様は「言っていることと違う」と感じるでしょう。中核概念は、行動で証明する覚悟とセットの言葉です。
中小企業ではどう使う?
中核概念の種は、社長自身がふだん語っている言葉の中にあることが多いものです。
- お客様や社員に、くり返し話している言葉を書き出す
- その中から、価値観・人柄・選ばれる理由・届ける価値が重なる言葉を選ぶ
- 社員に見せて、「うちらしい」と言えるか確かめる
4つの要素とのつながり
中核概念は、哲学を一点に凝縮したものです。戦略はそれを実現する道を選び、組織は日々の判断にそれを映し、コミュニケーションがスローガンなどの形で外へ届けます。
最後に
中核概念は、きれいな言葉を探す作業ではありません。私は、社長が何年も口にしてきた言葉の中に、もう答えがあることが多いと感じています。自分の言葉で会社の芯を言い切り、すべての判断をそこへ戻す。筋が一本通った会社は、迷ったときに戻る場所を持てます。その芯を持つことが、戦わないブランディングの第一歩です。
関連する言葉
ブランドプロミス/ブランドコンセプト/スローガン/存在意義