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強いブランドの作り方|哲学・戦略・組織・伝え方の4条件
この記事の結論
強いブランドをつくる条件は、哲学・戦略・組織・コミュニケーションの4つです。この4つは掛け算で、どれか一つでもゼロに近いと、ブランドは衰えていきます。そして4つは、おたがいに影響しあっています。
「いい商品をつくっているのに、なぜ選ばれないのか」
「なぜ、優秀な社員から辞めていくのか」
その答えの多くは、ブランディングを「デザインや見せ方」のことだと思い込んでいることにあります。
私は、マーケティングとブランディングの仕事を25年以上続ける中で、一つの答えにたどり着きました。強いブランドをつくるには、哲学・戦略・組織・コミュニケーションの4つがそろっていなければならない、ということです。
この記事では、その4つの条件を一つずつお話しします。
1. 4つの条件は「掛け算」

まず大切なのは、4つの条件が足し算ではなく、掛け算だということです。
- 戦略はいいけれど、哲学がない
- 哲学はあるけれど、組織に浸透していない
- 伝えるのは得意だけれど、組織が弱い
どれか一つがゼロに近ければ、ほかがどれだけ優れていても、ブランドはいずれ衰えていきます。
2. 条件①:哲学

1つ目は、哲学です。経営理念、パーパス、フィロソフィーなど、会社が何のために存在し、何を大切にするかという考え方です。
ここで大切なのは、言葉よりも実行です。理念を額縁に入れて飾っていても、誰も見ていなければ意味がありません。
わかりやすい例が、ホテルです。
- 受付の人に会わずにチェックインでき、眠ることに特化したホテル
- ポーターが荷物を運び、部屋にメッセージが置かれているホテル
どちらが良い悪いではありません。お客様に何を大切にするかという、哲学の違いです。そして哲学は、一度決めたら終わりではなく、高め続けるものです。
3. 条件②:戦略

2つ目は、戦略です。経営戦略、ブランド戦略、人事戦略、営業戦略など、「〇〇戦略」と呼べるものすべてです。
私は、戦略とは戦わないことを選ぶことだと考えています。他社と同じことをして、他社のほうが優れていれば、お客様はそちらへ行きます。だから、何をやらないかを決める。やらないことを決めるから、やることも決まるのです。
例えば、ケーキ屋さんの多くが駅前に店を出す中で、あえて駅から少し離れた住宅地に店を出す。「駅前には出さない」と決めることで、「住宅地のお客様に愛される店」という戦略が生まれます。
これは、孫子の兵法の「戦わずして勝つ」にも通じます。100対80で戦って勝っても、残るのは20です。戦わずに味方になってもらえれば、100と80を合わせて180になります。
4. 条件③:組織

3つ目は、組織です。組織とは、人と、その人たちの関係性のことです。
能力が高く、熱意があり、社員同士の仲が良い会社は強い。反対に、言われたことしかやらない、自分の仕事の範囲を決めてしまう人ばかりだと、組織は弱くなります。社員がすぐ辞めてしまえば、育てたい会社の資産が、育ちながら壊れていきます。
私が理想としているのは、自分の生きる目的が明確な人が集まる組織です。そして、人のせいにせず、自分で選んだことをやり遂げる人がいる組織です。会社は、社員がそうなれるように育てていく責任があります。
5. 条件④:コミュニケーション

4つ目は、コミュニケーションです。お客様、社員、取引先。すべての関係を良くするためのものです。
- 商品を手にしたお客様に「素敵だな」と思ってもらうデザイン
- 知ってもらうための映像やホームページ
- 買ったあとも続く、お手紙やメールでのお付き合い
- 社員同士の対話
コミュニケーションは、情報をやり取りすることではありません。相手がどう動いてくれるかを考えて、伝え方を工夫し続けることです。
6. 4つは、おたがいに影響しあっている

4つの条件は、上から順に決めていくものではありません。すべてが、双方向につながっています。
- 哲学がなければ、戦略・組織・コミュニケーションはぶれる
- 戦略がなければ、哲学は絵に描いた餅になり、発信は埋もれる
- 組織が弱ければ、どんな哲学も戦略も実現できない
- コミュニケーションが弱ければ、どれだけ良い会社でも伝わらない
そして逆に、お客様の反応や社員の声が、哲学や戦略を磨き直してくれます。だからこそ、いま自分たちの会社に一番足りないのはどれかを、いつも考え続けることが大切です。
今日からできる、3つの問い

- 4つの条件のうち、あなたの会社でいちばん「ゼロ」に近いのはどれですか?
- 「やらない」と決めていることは、ありますか?
- 理念は、額縁の中ではなく、毎日の行動に表れていますか?
よくある質問
Q. 強いブランドとは何ですか?
お客様に選ばれ続け、価格が高くても買ってもらえ、社員にも誇りを持ってもらえるブランドです。そのためには、哲学・戦略・組織・コミュニケーションの4つがそろっている必要があります。
Q. 4つのうち、どれから始めればいいですか?
会社によって違います。いまいちばん弱いところから手をつけるのがおすすめです。ただし、4つはつながっているので、一つを変えるとほかにも影響が出ます。
Q. 中小企業でも強いブランドはつくれますか?
つくれます。社長の哲学が組織に伝わりやすい中小企業のほうが、4つをそろえやすいと言えます。
この記事の内容は、YouTubeでもお話ししています。
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