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ブランドの世界観の作り方|無印良品に学ぶ3つのステップ

この記事の結論
ブランドの世界観とは、ロゴやデザインのことではなく、会社が世の中をどう見て、どうあるべきだと考えているかという哲学のことです。世界観は、①信念を明確にする ②お客様を理解する ③語るの3つのステップでつくります。

「うちも、世界観のあるブランドにしたい」

そう考えて、まずロゴやホームページのデザインを変えようとする経営者の方は多いと思います。もちろんデザインは大切です。でも、世界観の正体は、デザインではありません。

この記事では、世界観とは何か、そしてどうやってつくるのかを、無印良品の例をもとにお話しします。


1. 世界観とは「会社の哲学と信念」

世界観とデザインの違い|デザイン:ロゴ・パッケージ、世界観を伝える手段/世界観:会社の哲学と信念、世の中をどう見ているか

世界観とは、会社が世の中をどう見ているか、そしてどうあるべきだと考えているかという考え方です。

ロゴマークやパッケージデザインは、その世界観を伝えるための手段です。世界観そのものではありません。

逆に言えば、どれだけデザインを整えても、その奥に哲学がなければ、世界観は生まれません。お客様は、見た目の奥にある「考え方」に惹かれるのです。

2. 無印良品の世界観は「アンチテーゼ」から始まった

無印良品の世界観|暮らしの中にこそ、本質がある。

無印良品は、世界観を語るうえで欠かせない例です。

1980年代は、ロゴマークを付けるだけでブランドになる時代でした。そんな中で無印良品は、ロゴで飾り立てたブランドはいらないという、時代へのアンチテーゼ(反対の考え方)から生まれました。

無印良品の世界観は、暮らしの中にこそ本質があり、素朴さや自然さを大切にするというものです。その考え方が、商品にも、お店にも、言葉にも、一貫して表れています。だから、ロゴを見なくても「無印良品らしい」とわかるのです。

3. 世界観をつくる3つのステップ

世界観をつくる3つのステップ|信念を明確にする、お客様を理解する、語る

では、自社の世界観は、どうやってつくればいいのでしょうか。私は、次の3つのステップで考えています。

ステップ1:信念を明確にする

信念を明確にする3つの問い|世の中の何を良くしたいのか、何を「美しい」と思うのか、何を「やらない」のか

まずは、会社が何を大事にしているのかをはっきりさせることです。

  • 私たちは、世の中の何を良くしたいのか
  • 私たちは、何を「美しい」と思うのか
  • 私たちは、何を「やらない」のか

特に「やらないこと」を決めると、世界観の輪郭がはっきりします。無印良品が「ロゴで飾らない」と決めたように。

ステップ2:お客様を理解する

次に、お客様が何を求めているのかを理解することです。

どれだけ素晴らしい信念でも、お客様の求めているものと重ならなければ、共感は生まれません。お客様が日々どんなことに困り、何に心が動くのかを、よく観察することが大切です。

ステップ3:語る

世界観を伝える場面|商品、お店、ホームページ、SNS、社員の言葉づかい

最後に、語ることです。

商品、お店、ホームページ、SNS、社員の言葉づかい。お客様が会社にふれるすべての場面で、同じ世界観を伝えていきます。一つでもずれていると、世界観は崩れてしまいます。

4. 「啐啄同時」:会社とお客様が、同時に動く

啐啄同時(そったくどうじ)|お客様:求めているもの/会社:大切にしている哲学

世界観づくりで、私が大切にしている言葉があります。啐啄同時(そったくどうじ)です。

卵からひなが生まれるとき、ひなが内側から殻をつつき、親鳥が外側から殻をつつく。その両方がそろったときに、殻が割れる。そんな意味の言葉です。

世界観も同じです。お客様の求めているものと、会社の哲学。その両方が出会ったときに、はじめてお客様の心がつかまれます。会社の想いだけでも、お客様の声だけでも、世界観は生まれません。

5. 私の世界観:人の心を磨く

私の世界観|人の心を磨き、文化をつくる。

参考までに、私自身の世界観もお伝えします。私は、人の心を磨くことを大切にしています。

社会のさまざまな課題の根っこには、人の心のあり方があると考えているからです。だからこそ、私たちが関わる展示会や勉強会では「心を磨き、文化をつくる」ことをテーマにしています。

世界観は、立派な言葉である必要はありません。あなたが本当に大切にしていることを、正直に言葉にすることから始まります。

6. ブランディングの4つの要素とのつながり

ブランディングの4つの要素(すべて双方向)|哲学・戦略・組織・コミュニケーションは、すべて双方向につながっている

世界観を伝えることは、ブランディングの4つの要素(哲学・戦略・組織・コミュニケーション)のうち、コミュニケーションが主役です。

  • 伝える中身の軸になるのは哲学
  • 世界観に一貫性があると、他社と比べられにくくなる(戦略)
  • 社員一人ひとりが世界観を体現することで、世界観は伝わる(組織)

そして、お客様の反応が、会社の哲学を確かめ、磨き直してくれます。4つは、すべて双方向につながっています。


今日からできる、3つの問い

今日からできる3つの問い|「やらない」と決めていることは何か、お客様が本当に求めているものは何か、すべての場面で同じ世界観を伝えているか
  1. あなたの会社が「やらない」と決めていることは何ですか?
  2. お客様が、本当に求めているものは何でしょうか?
  3. お客様にふれるすべての場面で、同じ世界観を伝えられていますか?

よくある質問

Q. 世界観とブランドイメージの違いは何ですか?

世界観は、会社が持っている考え方(哲学)です。ブランドイメージは、その世界観がお客様にどう受け取られているかです。世界観を一貫して伝え続けることで、ブランドイメージが育ちます。

Q. 世界観をつくるのに、デザインは必要ですか?

必要です。ただし、デザインは世界観を伝えるための手段です。先に信念を言葉にし、それを伝えるためにデザインを使う、という順番が大切です。

Q. 中小企業でも世界観はつくれますか?

つくれます。社長の考え方がそのまま伝わりやすい中小企業のほうが、一貫した世界観をつくりやすいと言えます。


この記事の内容は、YouTubeでもお話ししています。
▶ 関連:顧客の心を掴む世界観。無印良品から学ぶ企業の本質(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=rBt9-tviv6o
▶ 関連:ブランドとは?ロゴではない本当の意味を中小企業向けに解説 https://www.omnimosouq.jp/what_is_branding/

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