ブランディングは販売の後でいい?小さい会社の社長へ
「まず売上。ブランディングは、余裕ができてから」
小さい会社の経営者から、よく聞く言葉です。毎月の売上と資金繰りに追われているとき、ブランディングは遠い話に聞こえる。その感覚は、よくわかります。
それでも、私の答えはこうです。
「ブランディングなんぞどうでもいい!泥臭く仕事が出来なければ、ブランディングは到底無理だ!その情熱が先で、熱意が数字をつくるからだ。泥もつかないブランディングなんぞただのきれいごとだ!」
ブランディングを生業にしている私の、本音です。
世間では「売るための手段」。それも一理ある
ブランディングは、世間では売るための手段だと考えられています。ロゴを整え、ホームページを直し、広告の見え方をそろえる。それも一理あります。
でも、私の考えは違います。ブランディングは、手段ではなく、精神です。
手段なら、売上が立ってから買えばいい。後回しにもできます。精神となると、そうはいきません。仕事に向かう姿勢そのものだからです。
若いころ、私は壁のたびに折れていた
若いころの私は、プロジェクトを立ち上げるたびに「成功させるぞ」と意気込んでいました。
ところが、壁にぶつかると、どうしてもダメになってしまう。立派な計画が、続かない。街を風水で良くしようとしたこともあります。これが、箸にも棒にも引っかからなかった。
いま振り返ると、プロジェクトそのものが無謀だったのかもしれません。勢いだけで始めていたのです。
その後、ニューヨークに出たことも、映画を作ったことも、大きな決断でした。その分、苦しかった。それでも、覚悟を持って取り組みました。映画は、何度も諦めそうになりながら、ぎりぎりやり抜きました。
格好のいい話ではありません。ただ、身にしみたことがあります。勢いだけで始めたものは、壁で折れる。覚悟を持って始めたものは、苦しくても続く。
私はブランディングを、こう定義しています
だから私は、ブランディングをこう定義しています。
ブランディングとは経営の全てであり、その活動である。
必死に売ることも、黒字をつくることも、会社の体質を鍛えることも、その中身です。
「販売の後に、ブランディング」という順番は、この定義の中にありません。いま必死に売っている、その仕事の中に、もうブランディングがあります。
後回しにしてよいもの、できないもの

誤解のないように書いておきます。
ロゴを作り直す、ホームページを刷新する、広告にお金をかける。こうした、見た目や伝え方への投資は、会社の状況を見て、順番を考えてかまいません。
後回しにできないのは、別のものです。誰のために、何のために、必死になるのか。 それを決めることです。
小さい会社では、社長の姿勢が、そのまま会社の印象になります。お客様の頭の中にある評判・印象・感情、それがブランドです。社長が何に必死になっているかが、毎日の仕事を通して、お客様に伝わっています。
そして、組織には慣性の法則が働いています。売上だけを追って固まった売り方や社内の習慣は、あとから変えようとしても、簡単には動きません。決めるなら、会社が小さいいまのほうが、ずっと早い。
最後に
戦わないブランディングは、きれいな言葉から始まるものではありません。必死に仕事をする、その覚悟の上にしか立ちません。
あなたがいま、売上のために必死に取り組んでいる仕事。その仕事は、誰のための仕事ですか。
この記事は、「ブランディングとは経営の全てであり、その活動である」という私の定義から書いています。
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株式会社オムニモスーク 代表 安田旬佑