福岡でブランディング会社を選ぶ前に見る5つの点
この記事の結論
福岡でブランディング会社を選ぶときは、実績の数より「経営の軸から一緒に考えるか」「頼んだあと社内で回せるか」を見ます(株式会社オムニモスーク・安田旬佑)。見る点は5つあり、どれも最初の打ち合わせで確かめられます。5つを聞き終えるころには、自社が何を頼みたいのかが、社長自身の言葉になっています。
ロゴで会社が良くなると、私は本気で信じていました。
間違っていました。グラフィックデザイナーだったころの話です。当時の私のロゴは、デザイナーのひとりよがりで、お客様の会社の哲学が形に映っていませんでした。2006年に北九州市で創業し、いまは年間300件以上の相談を受ける側にいます。頼まれる側で失敗してきた私が、頼む側の社長に先に知っておいてほしいことを書きます。
一覧で比べにくいのは、得意が3つに分かれるから
会社の一覧を開くと、どの会社の実績もきれいに並んでいます。だから余計に、どこへ頼めば自社が変わるのかが分からなくなる。ブランディングと名乗る会社には、得意の違いがあります。
デザイン・制作から入る
得意なこと:ロゴ、パッケージ、Webサイトを形にする
合うとき:何で選ばれるかは決まっていて、伝わり方を変えたい
広告・WEBから入る
得意なこと:広告、集客、販促で届ける量を増やす
合うとき:誰に何を売るかが決まっていて、もっと届けたい
経営の軸から入る
得意なこと:理念、戦略、組織から言葉にする
合うとき:何で選ばれるのかを、これから決めたい
優劣の話はしません。頼みごとと得意が合っていれば、どのタイプも良い仕事になります。困るのは、軸を決めたい会社が制作だけを頼むとき。その逆もあります。頼む前に自社で決めておく4つの問いに先に答えておくと、相手と同じ言葉で話せます。
経営者・ブランド管理者向けThe Art of Branding 無料説明会次回勉強会のテーマ 「ブランディングに必須のアート思考とは」無料で申し込む見る点① 見た目の前に、経営の軸を聞いてくるか
最初の打ち合わせで、相手が何を先に聞いてきたかを覚えておいてください。ロゴの色や好みの話が先か。「何のために存在する会社なのか」が先か。
ブランドは、お客様の頭と心の中にある、感情をともなった印象です。ロゴは、それを思い出すための引き金にあたります。引き金は大事です。ただ、引いた先に思い出すものがなければ、形だけになります。私はそれを、自分の仕事で何度もやりました。
那珂川市の建具メーカーの事例「事業を統合させ迷いを振り切るブランドプロミス」は、社長との深いディスカッションからブランドプロミスが生まれました。
見る点② 自社に近い仕事を、理由まで語れるか
近くの会社かどうかは、入口として役に立ちます。商圏の感覚や、取引先のつながりの話が早いからです。ただ、地名より先に見てほしいのは、業種と規模が自社に近い仕事があるか。そして、その仕事を理由まで語れるかです。
久留米市の創業320余年の酒蔵の事例は、Webサイトと通販サイトの相談でした。ページには、代表から酒造りの苦労と魅力を伺ったことが書かれています。酒造りは年に1度しか経験できず、14代目でも数十回ほどだという。福岡市の会計事務所では、2つの事業を統合する言葉を、何度もディスカッションを重ねて導きました(事業の統合を目指すために上位中核概念の開発)。
実績を見せてもらったら、1つだけ選んで「なぜ、こう決めたのですか」と聞いてみてください。「これを作りました」で終わるのか、「社長とこの話をして、だからこう決めました」まで出てくるのか。答えの長さで分かることがあります。
見る点③ 担当は誰で、現場に来てくれるか
提案に来た人と、実際に手を動かす人は同じなのか。代表が関わるのか。外の協力会社に出すのか。
協力会社を使うこと自体は、悪いことではありません。確かめたいのは、誰が決めて、誰が最後まで責任を持つのかです。社長の話を聞いた本人が、言葉や形を決める席にいるか。ここが切れると、最初の打ち合わせの熱が途中で薄まっていきます。
工場や店の空気も社員の表情も、画面越しでは分からないことが多い。オンラインで進める場合でも、一度は現場に来てもらえるかを聞いてみてください。
見る点④ 頼んだあと、社内で続けられるか

私が講義でよく使う言葉に「シェフとキッチン」があります。シェフは、他社と違ったことを「行う」こと。キッチンは、他社と違ったものを「持つ」こと、つまりまねできない組織の能力です。
納品の日に、何を行うかが決まっただけなのか。その先も社内で続けられる力まで持てるのか。ブランドは社内から壊れていきます。社員が自分の言葉で説明できない言葉は、社外にも届きません。だから聞いてほしいのは、「終わったあと、社員が自分で説明できるところまで、どう関わってくれますか」です。
見る点⑤ 見積りが何で変わるかを、説明できるか
金額だけを並べて比べると、判断を誤りやすくなります。ロゴだけの見積りと、理念から組織まで含む見積りは、同じものを比べていないからです。範囲はどこまでか。期間はどれくらいか。社長と何を決めるのか。金額より先に、この3つをそろえます。費用の考え方は「ブランディングの費用はなぜ高い?」で話しています。
良い相手は、社長に質問を返してくる
5つとは別に、頼まれる側から2つ書いておきます。
1つは、私の失敗です。こちらの都合で、お客様を急がせていました。やってはいけないことでした。欠けていたのは、お客様が変わっていく速さへの想像力です。会社が変わるには、経営者自身がそれを必要としていなければならない。組織には慣性の法則が働いています。だから、相手が自社の変わる速さをどう見ているかも聞いてください。
もう1つ。私には、仕事を断る基準があります。事業のビジョンが見えない会社からは、ロゴだけの依頼でも、仕事そのものをお断りすることがあります。ロゴを新しくしても、売れる理由がそこにないからです。
ですから、打ち合わせで社長が質問攻めにあったとしても、悪い兆しとは限りません。相手を採点しに行った席で、自社の答えを問われる。そこで答えに詰まった問いが、いちばん頼む価値のある仕事です。
打ち合わせで聞ける質問5つ

そのまま使える形にしました。
- 最初の打ち合わせで、ロゴや見た目の前に、何を聞きますか。
- 当社に近い業種や規模の仕事で、社長と何を決めましたか。なぜそう決めたのですか。
- 提案してくださる方と、実際に手を動かす方は同じですか。最後まで責任を持つのはどなたですか。
- 終わったあと、社員が自分で説明できるまで、どう関わりますか。
- 見積りは何によって変わりますか。当社が変わる速さを、どう見込んでいますか。
私たちなら、こう答えます
1つ目の質問に、私たちは「何で戦わずに選ばれるのか、からです」と答えます。自社が持っている資源から、他社がまねできない独自性を見つけていく。これが戦わないブランディングです。考え方と進め方は、福岡のブランディングのページで読めます。
ブランディングは、手段と見られがちです。ただ私は、それだけではなく、会社の姿勢(あり方)だと考えています。5つの質問を持って、まず1社に会ってみてください。帰り道には、自社が何で選ばれたいのかが、社長自身の言葉になり始めています。
よくある質問
Q. 福岡以外の会社でも頼めますか?
はい。私は東京・福岡・ニューヨークを拠点に活動しています。遠方の場合も、現場を見る機会をどう作るかを最初に相談します。
Q. 頼む前に、何を準備しますか?
頼む前に自社で決めておく4つの問いに、一言ずつ答えておくと話が早くなります。
Q. 小さい会社でも頼めますか?
はい。私の支援先は、中小企業から上場企業、自治体まであります。小さい会社の強みは、その会社にしかない独自性です。
━━━━━━━━━━━━━━━
経営者のためのブランディング勉強会
▶ The Art of Branding
▶ 公式LINE
安田旬佑の発信
▶ YouTube
▶ note
▶ Instagram
▶ X
━━━━━━━━━━━━━━━
株式会社オムニモスーク 代表 安田旬佑