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ブランディングを頼む前に、自社で決めておく4つの問い

この記事の結論
ブランディングを外部に頼む前に、社長が自社で決めておくことがあります。それは、哲学・戦略・組織・コミュニケーションの4つの要素ごとの問いに、自分の言葉で答えることです。ロゴやデザインを頼む前に、「何を頼むのか」が決まっていれば、頼む相手と話が通じます。

ブランディングが必要だとは分かっている。でも、何を頼めばいいのかが分からない。

私は、年間300件以上の相談を受けています。そうした社長のために、頼む前に決めておくことを整理します。

結論から言えば、頼む前に、4つの問いに答えておくことです。


ブランディングとは、何を頼むことなのか

ブランディングを頼む前に答える4つの問い:哲学・戦略・組織・コミュニケーション

まず、言葉をそろえます。

私は、ブランディングとは経営の全てであり、その活動であると考えています。ロゴやデザインは、その一部にすぎません。ブランドは、お客様の頭と心の中にある「感情をともなった印象」です。その印象を、哲学・戦略・組織・コミュニケーションの4つで育てていく。これが、ブランディングです。

4つは別々のものではなく、すべてが双方向につながっています。どれか1つが欠けると、ブランドは成り立ちません。

▶ 関連記事:ブランドとは?ロゴではなく、お客様の心の中にある印象のこと

問い1:哲学「何のために存在するのか?」

理念、ミッション・ビジョン・バリュー、社是、パーパス、スローガン。会社の存在理由に当たるものです。

頼む前に、次の2つに答えてみてください。

  • 自社は、何のために存在するのか。 売上のため、だけで終わっていないか
  • その言葉を、社員は自分の言葉で言えるか

哲学がないと、戦略・組織・コミュニケーションは破綻します。ここが決まらないまま、見た目だけを頼むと、ロゴはできても、中身が伴いません。

▶ 関連記事:パーパスと経営理念の違いとは?

問い2:戦略「どうすれば、戦わずに選ばれるか?」

「〇〇戦略」と呼べるものすべてです。ブランド戦略、事業戦略、マーケティング戦略、価格戦略、人事戦略などをふくみます。

  • 自社は、どの土俵で選ばれたいのか。 価格の土俵か、別の土俵か
  • 他社が簡単にはまねできない、自社の強みは何か

戦略がないと、哲学は戯言になり、組織はまとまらず、コミュニケーションは埋もれます。

問い3:組織「同じ方向を向いて、実現できるか?」

組織は、社内の社員・チーム・仕組み・文化だけではありません。取引先、協力会社、販売店など、価値をつくる全体のつながりもふくみます。

  • 社員は、同じ方向を向いているか
  • 取引先や協力会社にも、自社の考え方は伝わっているか

組織が弱いと、哲学も戦略もコミュニケーションも、実現できません。ブランドは、社外ではなく、社内から壊れていきます。

問い4:コミュニケーション「お客様に、どんな気持ちを抱いてほしいか?」

ロゴは思い出すための引き金。ブランドはお客様の頭と心の中

会社案内、社員の応対、チラシ、ポスター、Webサイト、SNS、広告。お客様にふれるものすべてです。

  • お客様に、どんな印象を持ってほしいのか。 一言で言えるか
  • お客様にふれる場所で、その印象はそろっているか

どれだけ良い哲学・戦略・組織があっても、伝わらなければ、お客様の頭には残りません。

▶ 関連記事:売上で悩んでいる企業こそ必要な“戦わないブランディング”とは


4つの問いに、書いて答える

答えられない要素が、頼む部分

次の表を、紙に書き出してみてください。完璧でなくて構いません。

哲学
自社の答え(一言で):何のために存在するのか

戦略
自社の答え(一言で):どうすれば、戦わずに選ばれるか

組織
自社の答え(一言で):社内・社外で、同じ方向を向いているか

コミュニケーション
自社の答え(一言で):お客様に、どんな気持ちを抱いてほしいか

答えられなかった要素が、いま、いちばん頼む必要のある部分です。

たとえば、哲学が空白なら、まず頼むのは、ロゴではなく、哲学を言葉にする作業です。コミュニケーションだけが空白なら、見た目や発信を頼むことが、ちょうど合います。

「何を頼むか」が決まっていれば、頼む相手とも、同じ言葉で話せます。

福岡の中小企業のブランディングについては、福岡のブランディング会社のページで、考え方と進め方をまとめています。


よくある質問

Q. 4つの問いに、全部答えられなくても、頼んでよいですか?

はい。答えられない部分こそ、頼む価値のある部分です。ただし、4つはつながっているので、どこから始めるかを、頼む前に決めておくと、話が早くなります。

Q. ロゴだけを頼むのは、間違いですか?

間違いではありません。ただ、ロゴはブランドそのものではなく、お客様が思い出すための引き金です。引き金の後ろに、何を置くのかを、先に決めておくことをおすすめします。


この記事は、ブランディングの専門家・安田旬佑の考え方をもとにしています。

株式会社オムニモスーク 代表 安田旬佑