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BtoB企業にもブランディングが必要なの?にお答えします。

BtoBブランディングの3つのブランド戦略と事例

さて、BtoBブランドをすこし分解して考えてみたいと思います。BtoBブランディングには、いくつかの手法が存在します。

・コーポレートブランディング
・ソリューションブランディング
・技術ブランディング

です。

BtoBブランディングの3つのブランド戦略:1、コーポレートブランディング

コーポレートブランディングは、ステークホルダーから企業自身への評価を高めることを目指すものです。あなたの会社が世の中にミッションを掲げ、どのように実践していくか人々は期待しています。当社では、コーポレートブランディング(企業ブランディング)とは、「企業の理念体系を明文化し、会社としての姿勢と行動を明確に示すことで、ステークホルダーから共感を得てファンにするための活動である。」と定義しています。昨今は、企業はかつてないほどに社会性を求められています。企業の価値が数字的な計測だけではなく、SDGsやESG投資、CSV経営など、その考え方や姿勢が問われていることも裂けては通れません。

BtoBブランディングにおけるコーポレートブランディング事例:オムニモスーク

手前味噌のお話になり、恐縮ですが、当社のことを少し事例にお話できればと思います。当社は、まさにBtoBブランディングを行っています。昨今では、デジタルシフトの時代と言われ、あらゆる企業が変革の最中にいます。当社は、BtoBブランディングといっても、新規事業開発から始まり、経営戦略、マーケティング戦略、コミュニケーション戦略といったあらゆるステージでのブランディング関わっています。しかし、このコロナ禍(2020年6月現在)において、デジタルシフトは更に加速し、このタイミングに合わせて新たなビジネスが台頭しています。

当社においては、クライアント企業とともに新規事業開発を立ち上げ支援を行っています。それらはオフラインでのサービスが困難になった顧客が、テクノロジーを活用して新たなビジネスモデルの立ち上げを行うといったことなどです。これらの取り組みは、すでに起きている社会課題、ここでは人が集まることが出来ないことによる、集客が実現不可能というなかで、どう取り組んでいくか答えを出す責任のある仕事だと感じています。

BtoBブランディングにおけるコーポレートブランディングとは、まさに会社としての考え方や取り組みが、取引先にどのような印象を与えるかをデザインしなければなりません。この時代、大量に投資をして企業の株価を上げるなどといった会社は、スマートな経営とは言い難いと私は考えます。たしかに私なんかより尊敬されている経営者ばかりだと思いますが、トップの考え方1つ、また同時に、従業員の行動の1つで企業のブランドは180度異なってしまいます。

今求められていることは社会的な価値の創出です。ビジネスを成功させるのは、つまり売上や利益を高めることは当然という考え方の更にその先に、どのような社会を作るかという崇高なるミッションとビジョンが企業の中核概念として必要だと思います。

BtoBブランディングの3つのブランド戦略:2、ソリューションブランディング

ソリューションブランディングとは、顧客の課題解決のためのソリューションをブランドに高めたものです。課題解決そのものをブランドにするという視点を持つことで、従来のコーポレートブランディングとは異なったブランディングの手法を可能にします。多くの会社がブランドというものに対して漠然としたイメージしか持ち合わせていないため、BtoB企業のソリューションがブランドになると考えている方は少ないように感じます。BtoB企業にこそソリューションをブランド化する方法を見出していただきたいと考えています。

BtoBブランディングにおけるソリューションブランディング事例:オムニモスーク

当社においては、「戦わないブランディング」というスローガンを掲げています。企業としてレッドオーシャンで勝負をするのか、自らの市場を作り出し優位性をもってビジネスを展開するのか、あなたはどちらを選びますか?当社におけるソリューションブランディングの一例として、ブランド戦略実践会が挙げられます。ブランド戦略実践会では、毎月ブランドの責任者が一同に会し、ブランド戦略を構築するための手順をインプットしてもらっています。

ソリューションとは、企業にとってお客様のお困りごとの解決にほかなりません。顧客の課題が設定され、あなたの独自性が提供できれば、そのリューションブランドを更に高めていくことがとても大切です。ブランド戦略実践会では、当社がソリューション提供する中で企業毎のアライアンスを促進し、会でのインプットだけでは解決し得ないさらなる課題の解決を進めています。また当社においては、会員企業の経営状況がますます理解できるため、顕在化していない課題の見える化を行うことで、会員企業の事業の発展に寄与しています。これは、前置きとして当社が儲かるという次元の話ではなく、さまざまな課題を見つけ、ソリューションを提供してくれるパートナーとなれば、長期的なご縁が深まっていくのです。

ソリューションブランディングとは、まさに課題の解決に強いBtoB企業だからこそのビジネス展開なのではないでしょうか。言われたことだけ取り組むBtoB企業ではなく、提案型のBtoB企業に許されたブランディング手法と言えます。

BtoBブランディングの3つのブランド戦略:3、技術ブランディング

技術ブランディングとは、一体どのようなものでしょうか。あなたは価値が3種類に分けることができるということはご存知ですか?機能的価値、情緒的価値、自己表現的価値といわれるものです。機能的価値というものを追求し尽くした結果、それは高い技術に裏付けされたことによって成し得るブランディング手法になります。日本は全国に多くの中小企業が存在します。そのような中小企業、特に技術を売りとしている企業にこそ、ぜひ可能性を感じていただきたいと思います。

BtoBブランディングにおける技術ブランディング事例:ユニクロほか

みなさんもうおなじみのヒートテックですが、この技術は東レとユニクロのコラボレーションによって開発されました。私自身この商品の大ファンで、ニューヨークに住んでいた頃は、マイナス20度の雪の中でもヒートテックは威力を発揮してくれていました。技術ブランディングとは、私の解釈で言えば、徹底的に機能的な価値を追求した結果至ることのできる境地だと思っています。

見た目はただのスパッツと変わり有りません。しかし、ヒートテックは発汗により生地が暖かく感じられるという画期的な商品になりました。同様の機能的価値の向上により、技術ブランディングとなった事例は他にもあって、ゴアテックスやプラズマクラスター、インテル入ってるでおなじみのインテルプロセッサーなどが挙げられます。中小企業の突き抜けた技術がアップル製品の部品になっていたりすることも耳にすることがあります。また一方で技術がいくら高くても日の目を浴びない技術ブランドも多いことでしょう。そのような方にとっても諦めずにブランディングに取り組んでいただきたいと願っています。