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ターゲットにどのような印象群をもたせるか?「ブランド連想」について

ブランド連想:スターバックスと聞いて

当社では、ブランド連想とは「ブランドを解釈した消費者が想起する連想のまとまり」と定義づけています。当たり前のことですが、スターバックスと言えば、コーヒーショップだという認識を多くの方が持っています。そのスターバックスという言葉だけでコーヒーショップというイメージに自然と結びつくわけです。このことがまさにブランド連想ということができます。人は五感によって心や頭がそれが何かということを認識し、それが積み重なって連想が醸成されていく。簡単に言えばそんなイメージですね。

ブランド連想とは、消費者の経験・体験に起因するものもあれば、屋外看板やテレビCMなどの広告物から認知することもあります。それがプラスな印象を与えているか、マイナスな印象を与えているか、またはそのインパクトや頻度によって連想の度合いは変わってきます。このブランド連想こそが、ブランドに対しての感情移入の源泉でもあり、長期的なファンを育てるためには欠かせません。

あなたがファンになっている商品やサービスはどのようなものがありますか?私は、行きつけの焼肉屋さんというものが決まっています。人によってはそれがディズニーランドという方もいれば、アップルストアという方もいらっしゃるでしょう。ディズニーファンの多くは、部屋にミッキーやドナルドダックのぬいぐるみ、文房具や食器などに囲まれていて、いつも連想を促されていますし、ファンであることに喜びを感じているのではないでしょうか。そうすればますますプラスの感情移入が引き起こされ、さらにファンとなっていきます。

強いブランドというものは、ブランドに触れた時に、まるでスイッチがはいったかのように何らかの連想が想起されます。その想起を興させることがブランディングの一つのゴールになります。そのようなブランド連想こそが、消費者をファンへと成長させ、競合他社との差別化に繋がり、事業を安定的に発展させていきます。この情報化社会において、プラスのブランド連想を積み上げ、ブランド価値を高めていくことこそ生き残ることができる企業の法則ではないでしょうか。

ブランド連想:ブランドイメージとブランド連想の相違点

今まで記事を沢山ご覧になっていただいた方は、ぼんやりと理解されているかと思いますが、ブランドイメージというものはそのブランドへの印象のことです。例えば、丸亀製麺といえば「打ち立てのうどんがおいしい」とか「うどんにしては高い」とか感じたことがあるのではないでしょうか。当然、人それぞれ違った印象がありますが、それらの印象を総じてブランドイメージといい、ブランドそのものに対するイメージを指します。

一方でブランド連想というものは、看板や広告など、あるブランドに触れることで、ブランドイメージ以上のことを含みます。引き続き丸亀製麺を例に上げると、釜玉うどん等の商品、大きな看板が目立つロードサイドの建物、うどん業界NO1、香川県とは関係ない、ビジネスマンが多いなど、消費者の体験から生じているものもあれば広告やSNSからの情報も多い。まさに連想されるもの全てです。

ブランド連想:ブランド連想のために一貫性が求められる理由

一貫性については、人に置き換えて考えると理解しやすいかも知れません。頭で考えていること、発言していること、そしてその行動が一貫している人を言行一致と言って人から信頼されます。しかし、何を考えているかわからず、言っていることと行っていることが全く違ったりすると、相手に対して不安を感じたり信頼が置けなくなることがあります。

会社、商品、サービスも同じで、会社は世の中を良くすることに励んでいても、現場の従業員さんの行動が社会的に間違っていたり、また、日産自動車のようにカルロス・ゴーン氏が会社を私物化していたりすると会社は信頼を即座に失うわけです。ブランド連想のための一貫性というものは、ロゴマークやパッケージなどのことだけを言っているのではありません。それらブランド要素はただの形や色や言葉でしかないからです。ここでの一貫性というものは、企業が考えていること、発言していること、行動していること全てに一本の軸があり、ぶれていないことです。

人の記憶というものは曖昧なものです。特に日本人はすぐに忘れてしまいます。どこかの国のようにデモが終わらないなんてことはありません。しかし、その一瞬の気の緩みが会社を危機的な状況にまで追い込んでしまいます。消費者においてブランド連想は、ついには感情までも巻き込んでしまい、同じ商品ならば他社に興味が移ってしまうという結果をもたらします。