行動指針とは?ファストリ・スターバックス・リッツに学ぶ、迷ったときに使える作り方
この記事の結論
行動指針とは、社員が日々の仕事で、どう判断し、どう動くかの基準を、言葉にしたものです。ファーストリテイリングは「行動規範」、スターバックスは「行動指針」と、公式ページに書いています。リッツ・カールトンは、「私は」で始まる宣言で、価値観を公開しています。私は、行動指針を哲学を、社員が迷ったときに使える行動の言葉に落としたものだと読みます。使えるかどうかは、言葉の書き方で決まります。
「行動指針を作りたい」
そう考える経営者の方に向けて、公式に公開されている言葉をもとに、ほめる気持ちと学ぶ気持ちで、行動指針の書き方を読んでみます。
1. 行動指針とは
行動指針とは、社員が日々の仕事の中で、どう判断し、どう動くかの基準を、言葉にしたものです。会社によって、「行動規範」「行動指針」「バリュー」など、呼び方は違います。この記事では、呼び名より、迷ったときに、使える言葉になっているかで読みます。
2. 公式ページで読める、3つの書き方

ファーストリテイリング
呼び方:行動規範(Principle)
公式ページの内容(日本語は私の言いかえ):6項目。「〜します」と動詞で終わる。例:「何事もスピーディに実行します」。詳しくは、MVVの記事へ
スターバックス
呼び方:私たちの行動指針(Values)
公式ページの内容(日本語は私の言いかえ):5つ。一語の見出しに、動きの言葉を添える。例:COURAGE(勇気をもって向き合う)。詳しくは、MVVの記事へ
リッツ・カールトン
呼び方:サービス・バリュー
公式ページの内容(日本語は私の言いかえ):「私は、お客様の表に出た願いと出ていない願いに常に応える」のように、「私は」で始まる一人称の宣言として公開されている
ここからは私の読みです。3社の書き方には、共通点があります。短い言葉で、行動の形に近いことです。ファーストリテイリングは「〜します」と、動詞で終わります。スターバックスは、一語の見出しに、動きの言葉を添えています。リッツ・カールトンは、「私は」から始めて、判断の主語を、社員自身にしています。
3. 価値観と、行動のあり方は、分けて持つ

ファーストリテイリングの公式ページは、価値観(Value)を「意思決定の基準となる基本的価値観」、行動規範(Principle)を「日常活動で特に心がけるべき行動のあり方」と、使い道を書き分けています。
考え方(何を大事にするか)と、行動(具体的に何をするか)。この2つを分けて持つと、社員は、迷ったときに、どちらの言葉に照らすかが分かります。
▶ 関連記事:MVVとは?スターバックスとファーストリテイリングに学ぶ、使われるMVVの作り方
4. 行動指針を、4つの要素で読む
私は、ブランディングとは経営の全てであり、その活動であると考えています。行動指針は、4つの要素のうち、組織の言葉です。
- 哲学: 何のために存在するのか。行動指針の元になります
- 組織: 同じ方向を向いて、実現できるか。行動指針は、社員が自分の判断で動くための、よりどころになります
- コミュニケーション: お客様に、どんな気持ちを抱いてほしいか。行動指針に沿った行動が、お客様の印象をつくります
- 戦略: どうすれば、戦わずに選ばれるか。行動指針は、選ばれる場所を、日々の行動に落とします
4つは双方向につながっています。行動指針を使った経験が、哲学の言葉を磨き直します。
戦わないブランディングの見方では、行動指針は、迷った場面で、社員が同じ選択をするための言葉です。同じ選択が積み重なると、お客様の印象が一貫していく。そこが、他社にはまねしにくい自社の「持つ力」になると、私は考えます。
▶ 関連記事:クレドとは?リッツ・カールトンに学ぶ、社員が自分で動くクレドの作り方
中小企業の行動指針の作り方

会社の規模は、関係ありません。やることは同じです。
- 迷った場面を、3つ書き出す。 社員が実際に判断に迷う場面です。そこが、行動指針の出番です
- それぞれに、「私は、〜する」の一文で答えを書く。 動詞で終わる、短い言葉にします
- 数は少なく。 公式の例でも、5〜6項目です。覚えられる数にします
- 考え方と行動を、分けて持つ。 何を大事にするかと、具体的に何をするかは、別の言葉にします
- 使う。 会議や判断の場で、その言葉に照らして話してみる。使った経験から、言葉を磨き直します
行動指針の出来は、迷った場面で、使えたかどうかで測れます。使えなかった場面があれば、それが次に書き直す一行です。
福岡の中小企業のブランディングについては、福岡のブランディング会社のページで、考え方と進め方をまとめています。
よくある質問
Q. 行動指針と、行動規範は、同じですか?
会社によって、呼び方が違います。ファーストリテイリングは「行動規範」、スターバックスは「行動指針」と呼んでいます。呼び名より、使える言葉になっているかを見てください。
Q. 行動指針は、何項目がよいですか?
この記事の公式の例では、5〜6項目でした。数より、社員が覚えて、迷ったときに使える言葉かどうかが大事だと、私は考えます。
Q. 行動指針と、クレドは、何が違いますか?
定義は会社によって揺れます。クレドは、信条や約束を、社員の行動のよりどころにしたものとして使われることが多く、行動指針は、日々の判断や動きの基準として使われることが多い言葉です。
この記事は、公式ページをもとに、私の見方で読み解いたものです。
出典:ファーストリテイリング「FAST RETAILING WAY」 /同 https://www.fastretailing.com/jp/about/frway/frway.html /スターバックス コーヒー ジャパン https://www.starbucks.co.jp/company/mission.html /Ritz-Carlton Leadership Center https://ritzcarltonleadershipcenter.com/about-us/about-us-foundations-of-our-brand/
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