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アイリスオーヤマに見るブランディング
最近良くテレビでも見かけるアイリスオーヤマ。家電事業が好調で売上高は前年比113%のアイリスオーヤマ2018年度決算速報によると、アイリスオーヤマを含む25社のアイリスオーヤマグループの総売上高は4750億円と前年比113%、経常利益5.7%を確保できる見込みだ。アイリスオーヤマ単体でも売上高は1550億円で前年比113%となっている。その強みは何なのでしょうか。
アイリスオーヤマの強み(https://www.irisohyama.co.jp/company/specialty/)から伺えることは、ものづくりの仕組みにあると思います。映像でも拝見したことがありますが、商品開発にかける思いとコスト意識。消費者がいかに手に取りやすい機能と価格であるかを厳しく追求していました。ついこの間まで、カラーボックスや衣装ケースを製造している会社のイメージでしたが、今はLED電球でもパナソニックを抜いて業界トップ。価格も他社の1/4に押さえています。
アイリスオーヤマは、店頭で消費者の声を集め、業界から優秀なエンジニアたちを雇用しているそうです。消費者の声を集めるなかで、機能として必要なものと必要でないものを商品づくりに生かしています、それも相当のスピードで。エンジニアもそれぞれの業界で活躍してきた人たちとのことで、大企業では実現できなかった商品開発を加速させているのだと推測できます。そうなるとエンジニアも燃えてくるでしょうし、より良い商品づくりができるのだと思います。皆さんご存知の布団乾燥機に関しては、2018年5月の段階で、累計販売台数100万台を突破しており、大ヒットしているそうです。電子レンジに関しても最も安いもので6000円台。彼らが考えているのは、脱ロングセラー。なるほどと考えさせられます。今のこのスピードの時代、消費者のライフスタイルやニーズも多様化している中で、マスで捉えるのではなく、個の集合体をターゲットにして商品を開発しているという印象を受けます。頭でわかっている人は多いと思いますが、実際にそれをやることができるのとは大きな違いです。
私たちのブランディングのお仕事と比較すると、どうしても人が動いて対価を頂いているため、コストがかかってしまいます。アイリスオーヤマは、コストを抑えてなおかつ利益を生み出す商品力と経営者と組織のチカラが改めて素晴らしいと感銘を受けています。さらに発展していくであろうアイリスオーヤマ。ますます期待です。